
目次
健康診断や人間ドックで「心エコーに異常が見つかりました」と指摘され、驚いたり、不安になったりした方も多いのではないでしょうか。とくに自覚症状がない場合、「異常」という言葉だけを聞くと、なおさら心配になるものです。
心エコー(心臓超音波検査)は、心臓の構造や動き、血液の流れを詳細に観察できる重要な検査です。異常が見つかるということは、心臓に何らかの変化や病気の兆候がある可能性を示しています。
ただし、「異常」と言っても、すぐに治療が必要なケースばかりではありません。中には、経過観察で十分なものもあります。
大切なのは、心エコー異常が示す意味を正しく理解し、適切な対応をとることです。
この記事では、循環器専門医の立場から、
・心エコー検査で指摘される主な異常
・考えられる病気
・受診のタイミングと対応
について、わかりやすく解説します。
心臓に不安を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。
当院では、今症状がある方はもちろん、この先の不安や、過ごし方に迷う方も、当院でゆっくりと話して、少しでも安心を得ていただけるよう気軽になんでも相談していただける雰囲気づくりを心がけております。 【板橋区】前野町つばめクリニック院長 |
心エコーとは?どんな検査?
心エコー(心臓超音波検査)とは、超音波を使って心臓の内部をリアルタイムに観察する検査です。超音波を胸に当てるだけなので、痛みもなく、体への負担が非常に少ないという特徴があります。
そのため、心臓の状態を詳しく調べるために、健康診断や医療現場で広く利用されています。心臓は、全身に血液を送り出すポンプのような役割を持ち、4つの部屋(右心房・右心室・左心房・左心室)4つの弁(僧帽弁・大動脈弁・三尖弁・肺動脈弁)から構成されています。
心エコーでは、これらの
・部屋の大きさ
・壁の厚み
・動きのスムーズさ
・弁の開閉の具合
・血液の流れの方向や速度
などを詳細にチェックすることができます。
主な検査方法
心エコーには2つの方法があります。
・経胸壁心エコー(TTE)
胸にゼリーを塗り、超音波プローブを当てる方法。
最も一般的で、痛みもなくリラックスして受けられます。
・経食道心エコー(TEE)
口から内視鏡のような器具を挿入し、食道の中から心臓を観察する方法。
より詳細な情報が必要な場合に行われます。
心エコーでわかること
心エコー検査では、
・心筋(心臓の筋肉)の状態
・心臓の弁の異常(逆流や狭窄)
・心臓の大きさや形の異常
・血液の流れの異常
・先天性心疾患の有無
などを評価することができます。
これにより、心筋症、弁膜症、先天性心疾患、心不全の兆候など、さまざまな心臓の病気を早期に発見することが可能です。
心エコー異常と言われる主なケース
「心エコーに異常があります」と言われたとき、その内容はさまざまです。
心エコーは非常に多くの情報を得られる検査であるため、検査結果のどこに注目するかで、異常の意味合いが異なります。
ここでは、よく見られる代表的な異常についてご紹介します。
心臓の壁が厚い(心筋肥大)
心臓の筋肉(心筋)が通常より厚くなった状態を「心筋肥大」と呼びます。特に左心室の壁が厚くなる左室肥大がよく見られます。
・高血圧症
・心臓への長期間の負荷(肥大型心筋症など)
以上が原因となることが多いです。
自覚症状がない場合もありますが、進行すると心不全や不整脈のリスクが高まるため、注意が必要です。
心臓の動きが弱い(収縮低下)
心臓がポンプとして血液を送り出す力が弱くなっている状態です。
心エコーでは、左室駆出率(EF値)が低下していることで診断されます。
考えられる主な原因
・拡張型心筋症
・虚血性心疾患(心筋梗塞後など)
・高血圧性心疾患
早期に診断し、適切な治療を始めることが重要です。
弁の逆流や狭窄(弁膜症)
心臓の中には血液の流れを一方通行に保つ弁があり、これが正しく開閉しないと血液が逆流したり、流れが制限されたりします。こうした弁膜症は進行すると手術が必要になることもあります。
心臓の拡大(拡張型心筋症など)
心臓の各部屋が拡大している場合、拡張型心筋症などの病気が疑われます。拡大の程度や他の所見とあわせて、総合的に判断する必要があります。
先天的な異常(心房中隔欠損など)
生まれつきの構造異常が見つかるケースもあります。無症状で経過することもありますが、場合によっては手術が必要になることもあります。
心エコー異常が見つかったらどうすべきか?
健康診断や人間ドックで「心エコー異常」と言われた場合、「どうすればいいのか」と不安に思う方も多いでしょう。ここでは、心エコー検査で異常が見つかった際に考えられる次のステップについてご紹介します。
精密検査が必要になることも
心エコー検査は心臓の状態を調べる上で非常に有効な検査ですが、見つかった異常が何を意味するのかをさらに詳しく調べるために、追加の検査が必要になることがあります。
たとえば、心筋症や弁膜症などが疑われる場合には、CT検査、心臓MRI、心臓カテーテル検査など、より詳しい画像診断や検査が行われます。
これらの検査により、異常の種類や進行度を正確に把握し、適切な治療方針を立てることができます。
循環器の専門医による診察を受けましょう
心臓の病気は早期発見・早期対応が重要です。
心エコーで異常が見つかった場合には、循環器を専門とする医師の診察を受けることをおすすめします。
循環器専門医は心臓や血管の病気に関する深い知識と豊富な経験を持っており、検査結果や症状をもとに、どのような対応が必要かを的確に判断します。
生活習慣の見直しと治療の選択肢
異常の程度によっては、すぐに治療を始める必要がない場合もありますが、生活習慣の見直しが勧められることも少なくありません。
バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠といった生活習慣の改善は、心臓の負担を軽減し、健康を守るうえでとても大切です。
また、異常が進行している場合には、薬による治療や外科的な手術が選択されることもあります。どの治療法が適しているかは、検査結果と専門医の診断に基づいて決定されます。
前野町つばめクリニックでの心エコー異常への対応
「心エコー異常」と言われたとき、どこで診てもらえばいいのか迷われる方も多いかもしれません。
前野町つばめクリニックでは、循環器に関する専門的な診療体制を整え、地域の皆さまの不安にしっかりと寄り添います。
当院で可能な検査と診療内容
当クリニックでは、心エコー検査をはじめとする循環器系の各種検査に対応しています。心電図や血液検査などを組み合わせ、異常の原因を多角的に評価することが可能です。
必要に応じて、連携している高次医療機関への紹介も行っていますので、より詳しい検査や治療もスムーズに受けていただけます。
循環器専門医による診察
当院には循環器内科を専門とする医師が在籍しており、心エコーの結果を的確に読み解いたうえで、個別に最適な治療方針をご提案します。
検査の結果についてもわかりやすく丁寧にご説明いたしますので、不安な点があれば何でもご相談ください。
地域密着型クリニックとしての安心感
前野町つばめクリニックは、地域のかかりつけ医として、一人ひとりの患者様に寄り添った医療を大切にしています。
「大きな病院に行くほどではないけれど、専門的な診療を受けたい」といったニーズにも柔軟に対応可能です。診療だけでなく、生活習慣改善のアドバイスや定期的なフォローアップなど、継続的なサポートも行っています。
前野町つばめクリニックでの心エコー異常への対応
「心エコー異常」と言われたとき、どこで診てもらえばいいのか迷われる方も多いかもしれません。前野町つばめクリニックでは、循環器に関する専門的な診療体制を整え、地域の皆さまの不安にしっかりと寄り添います。
当院で可能な検査と診療内容
当クリニックでは、心エコー検査をはじめとする循環器系の各種検査に対応しています。心電図や血液検査などを組み合わせ、異常の原因を多角的に評価することが可能です。
必要に応じて、連携している高次医療機関への紹介も行っていますので、より詳しい検査や治療もスムーズに受けていただけます。
循環器専門医による診察
当院には循環器内科を専門とする医師が在籍しており、心エコーの結果を的確に読み解いたうえで、個別に最適な治療方針をご提案します。
検査の結果についてもわかりやすく丁寧にご説明いたしますので、不安な点があれば何でもご相談ください。
地域密着型クリニックとしての安心感
前野町つばめクリニックは、地域のかかりつけ医として、一人ひとりの患者様に寄り添った医療を大切にしています。
「大きな病院に行くほどではないけれど、専門的な診療を受けたい」といったニーズにも柔軟に対応可能です。診療だけでなく、生活習慣改善のアドバイスや定期的なフォローアップなど、継続的なサポートも行っています。
前野町つばめクリニックの診療方針
健康診断や人間ドックで「心エコー異常」と指摘されると、不安や戸惑いを感じるのは自然なことです。しかし、異常の有無がわかったということは、心臓の状態を早期に把握できたという大きな一歩でもあります。
心臓の病気は早期発見・早期対応が何よりも重要です。気になる症状がなくても、検査で異常が見つかった場合は放置せず、専門医の診察を受けるようにしましょう。症状が進行する前に対策を講じることで、健康な生活を長く続けられる可能性が高まります。
前野町つばめクリニックでは、心エコー検査の結果に対する適切な対応から、その後の診療・フォローアップまで、循環器の専門医が丁寧にサポートいたします。
不安な気持ちを一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。地域の皆さまの「安心」を、私たちがしっかりと支えていきます。
この記事の筆者 |
---|
前野町つばめクリニック 院長 佐々 達郎 東京大学医学部大学院医学系研究科 内科学 博士課程修了 |