心電図に異常が出たら要注意!知っておきたい心疾患と受診のすすめ|前野町つばめクリニック|本蓮沼駅・ときわ台駅最寄りの内科・循環器内科

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心電図に異常が出たら要注意!知っておきたい心疾患と受診のすすめ

心電図に異常が出たら要注意!知っておきたい心疾患と受診のすすめ|前野町つばめクリニック|本蓮沼駅・ときわ台駅最寄りの内科・循環器内科

健康診断や人間ドックで「心電図に異常があります」と指摘されたら、多くの方が不安を感じるのではないでしょうか。

それもそのはず、心臓は体の中で最も重要な臓器の一つであり、全身に血液を送り続けるポンプの役割を果たしています。そして、心臓の病気は日本人の死亡原因の第2位ともいわれ、命に関わる重大な疾患につながる可能性もあるからです。

しかし、心電図異常が必ずしも重篤な病気を意味するわけではありません。むしろ、この結果をきっかけに適切な診断と治療を受けることで、心臓の健康を守る第一歩を踏み出すことができます。

この記事では、心電図異常が示す可能性のある心疾患について解説し、心臓の健康を守るために取るべき行動についてお伝えします。

当院では、今症状がある方はもちろん、この先の不安や、過ごし方に迷う方も、当院でゆっくりと話して、少しでも安心を得ていただけるよう気軽になんでも相談していただける雰囲気づくりを心がけております。

【板橋区】前野町つばめクリニック院長

心電図異常とは?

心電図検査は、心臓の健康状態を把握するために欠かせない検査です。

心臓は収縮と拡張を繰り返しながら全身に血液を送り出しますが、このポンプ作用を可能にしているのが、心臓内の電気信号です。

心電図は、この電気信号を体表面から記録することで、心臓が正常に機能しているかどうかを評価する検査です。

心電図異常とは、この電気的な活動に通常とは異なるパターンが見られる状態を指します。異常が発見される場合、その原因や重大性はさまざまです。

例えば、軽度の異常であれば一時的なストレスや体調の変化によるものかもしれません。しかし、場合によっては命に関わる疾患を示唆していることもあります。

心電図異常が示す可能性のある心疾患

心電図異常が指摘された際に考えられる心疾患の例を以下に挙げます。

不整脈

心臓のリズムが乱れる状態で、以下のような種類があります。

心房細動: 心房が不規則に震える状態で、血栓が形成されやすく、脳梗塞のリスクが高まります。特に高齢者に多く見られます。
※心房細動についての詳しい解説はこちら

期外収縮: 通常の拍動とは異なるタイミングでの収縮。軽度の場合も多いですが、繰り返される場合は注意が必要です。

心室頻拍: 命に関わる緊急状態で、迅速な治療が必要です。

虚血性心疾患

心筋に十分な血液が供給されないことで起こる疾患です。代表的なものに以下があります。

狭心症: 一時的に心筋への血流が不足する疾患で、胸の痛みや圧迫感を伴います。

心筋梗塞: 心筋への血流が完全に遮断される状態で、緊急治療が必要です。

心筋疾患

心筋自体に異常がある場合を指します。以下の例があります。

心筋症: 心筋の形や性状が変化する疾患全般を指す病名で、心不全の原因となることがあります。

心肥大: 心筋症の一つ。高血圧や過剰な負荷、その他の原因によって心筋が肥大する状態です。

弁膜症

心臓の中に4つある逆流防止弁が正常に機能しない状態です。

僧帽弁閉鎖不全: 僧帽弁が完全に閉じないことで、血液が逆流する状態です。進行すると息切れや疲労感が生じることがあります。

高血圧性心疾患

高血圧により心臓に負担がかかることで、心不全や心筋肥大を引き起こす可能性があります。

心電図異常はこのような疾患を示す場合がありますが、異常のパターンや症状は多岐にわたります。

健康診断や人間ドックで心電図異常を指摘された場合、軽度な異常でも放置せず、専門医による診察を受けることが大切です。

心電図異常が見つかったらどうすべきか?

精密検査を受ける

心電図異常が見つかった場合、まずは医師に相談しましょう。

特に「専門医に受診してください」のように書かれているものは、放置厳禁です。

異常の原因を特定するために、さらに詳しい検査が必要です。

例えば、ホルター心電図(24時間心電図)、エコー検査(心臓超音波)、または血液検査が行われることがあります。

これらの検査により、心臓の状態や病歴を踏まえた詳細な診断が可能になります。

専門医の診察を受ける

何はともあれ問診が重要です。

まずは症状や既往歴などの確認が必須です。心臓病のリスクファクターである高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、肥満、喫煙歴などは必ず申告ください。

自覚症状の有無も非常に大事な情報です。

自覚症状がある場合は、いつ頃から気になっているのか、持続性or発作性なのか、頻度が増悪傾向なのか、再現性(同じような状況で、繰り返し発症しているのか)などを確認します。

服薬情報も確認が必要です。心臓病以外の治療薬や漢方薬、サプリメントが不整脈や心不全の原因になることもあります。

家族歴も同様に重要です。(心臓病や脳卒中を生じた親族の有無で診療方針が変わることもあります)

上記の情報を整理し、身体診察を行なった上で、必要な検査や治療を提案させていただきます。

生活習慣の見直し

心電図異常の原因として、生活習慣が関係している場合があります。

高血圧や糖尿病、喫煙、過度な飲酒、ストレス、運動不足などが影響を与えることがあります。

バランスの取れた食事、定期的な運動、ストレス管理などが心臓の健康を守るためには重要です。

前野町つばめクリニックの心疾患の治療方針

心疾患はイメージの通り、命に関わることが多く、緊急性が高いことが多いです。

スピーディかつ正確な初期診断が必要です。

クリニックで診察や検査を行い、少しでも危険な兆候を認めた際は、速やかに高次医療機関に紹介させていただきます。その場で救急搬送とさせていただくケースもあります。

また、心房細動を始めとする不整脈や、弁膜症なども、かつては投薬治療中心だったものが、カテーテル治療や先進治療などの適応が増えてきています。

患者さんが治療の機会を逃すことが決してないように、当院では常に先進治療の適応や予後などの説明をさせていただいています。

もちろんクリニックでの投薬治療で完結する場合も多くありますが、治療の選択肢が複数ある場合はなるべく早いうちから予測し、説明させていただきます。

近隣の住民の方々が、最良で質の高い医療を受けられるように、前野町つばめクリニックは地域の医療の窓口としてお役に立てるように尽力してまいります。

 

この記事の筆者

前野町つばめクリニック 院長 

佐々 達郎

東京大学医学部大学院医学系研究科 内科学 博士課程修了
日本内科学会 総合内科専門医
日本循環器学会 循環器専門医

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