
子宮頸がんは、女性のがんの中でも若い世代に多く、発症の原因のほとんどがHPV(ヒトパピローマウイルス)感染によるものです。
HPVは性別を問わず感染する可能性があり、子宮頸がんだけでなく、肛門がんや咽頭がん、尖圭コンジローマなども引き起こすことが知られています。
現在では、HPVワクチンの接種でこれらの疾患のリスクを大きく減らせることが明らかになっています。
前野町つばめクリニックでは、女性向けの9価ワクチン「シルガード9」と、男性向けの4価ワクチン「ガーダシル」の接種を行っています。
板橋区では、小学6年生〜高校1年生相当の女子に対する定期接種が実施されています。
この記事では、子宮頸がんとHPVワクチンの関係、接種スケジュール、当院での接種内容、助成制度についてわかりやすく解説します。
当院では、今症状がある方はもちろん、この先の不安や、過ごし方に迷う方も、当院でゆっくりと話して、少しでも安心を得ていただけるよう気軽になんでも相談していただける雰囲気づくりを心がけております。
【板橋区】前野町つばめクリニック院長


子宮頸がんとHPVワクチンの関係

子宮頸がんの約90%は、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスへの感染が原因とされています。
HPVは非常にありふれたウイルスで、性交渉の経験がある人であれば多くが一度は感染するといわれています。
多くの場合は自然に排除されますが、一部は長期間体内に残り、細胞の異常を引き起こすことで子宮頸がんに進展します。
HPVワクチンは、感染しやすいタイプのHPVへの感染を防ぐことで、子宮頸がんやその前段階である異形成の発症リスクを大幅に下げます。
また、HPVは子宮頸がんだけでなく、肛門がん・咽頭がん・尖圭コンジローマの原因にもなるため、ワクチンは性別を問わず重要な予防策といえます。
前野町つばめクリニックでは、女性にはシルガード9、男性にはガーダシルを使用し、それぞれの対象に合わせたHPV感染予防を行っています。


子宮頸がんワクチンの接種対象と時期

女性(シルガード9)
・定期接種の対象:小学6年生〜高校1年生相当の女子 → 国の制度により、公費で無料接種が可能です
・接種スケジュール:通常は3回接種(初回・2か月後・6か月後)で免疫を獲得します
男性(ガーダシル)
・尖圭コンジローマやHPV関連のがんの予防を目的に、任意接種として行います
・接種スケジュールは女性と同じく3回(初回・2か月後・6か月後)
・現時点では男性への公費助成はありません
定期接種の対象年齢を過ぎてしまった場合
定期接種の対象年齢を過ぎても、任意接種としてワクチンを受けることが可能です。
「接種時期が過ぎてしまった」「対象かどうかわからない」という方も、まずは当院へご相談ください。


使用する子宮頸がんワクチンについて

シルガード9(女性対象)
シルガード9は、9種類のHPV型に対応した9価ワクチンで、子宮頸がんの原因となるHPV感染の約90%を予防できるとされています。
これまでの2価・4価ワクチンと比べ、より広範囲の型に対応しているため、現在の標準的な子宮頸がん予防ワクチンとなっています。
ガーダシル(男性対象)
ガーダシルは、4種類のHPV型に対応するワクチンで、特に尖圭コンジローマの予防に効果があります。
男性におけるHPV感染は、パートナーへの感染や咽頭がん・肛門がんのリスクに関係するため、任意接種として推奨されます。
当院では、女性にはシルガード9、男性にはガーダシルを使用しています。
サーバリックス(2価ワクチン)は取り扱っていません。


子宮頸がんワクチンの効果と副反応

ワクチンの効果
HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となるHPV感染を高い確率で予防します。
シルガード9ではHPV型の約90%をカバーし、前がん病変の発症リスクを大幅に下げます。
ガーダシルは、尖圭コンジローマや一部の肛門がん・咽頭がん予防にも効果が認められています。
複数回の接種を完了することで免疫効果が十分に得られるため、3回接種(0・2・6か月)をしっかり受けることが重要です。
副反応について
HPVワクチンの副反応は、多くが軽度で一時的なものです。
・注射部位の腫れ・赤み・痛み
・倦怠感や発熱
・頭痛や筋肉痛
これらは数日で自然に改善することがほとんどです。
まれに重いアレルギー反応が起こることがありますが、頻度は非常に低く、接種後は院内で経過観察を行い安全に配慮しています。


子宮頸がんワクチンの接種費用と板橋区の助成制度

女性(シルガード9)
・定期接種:小学6年生〜高校1年生相当の女子は公費で無料で接種できます。
・キャッチアップ接種:平成9年度〜平成19年度生まれの女性のキャッチアップ接種は、令和7年3月31日をもって終了しています。ただし、すでに1回以上の接種を受けている方は残りの接種期限が延長されるので、詳しくは板橋区の公式HPをご確認ください。
※全額自己負担の場合、シルガード9を3回接種すると10万円程度の費用がかかります。
男性(ガーダシル)
任意接種のため、費用は自費となります。
1回あたりの料金は医療機関によって異なりますが、1回あたり15,000〜20,000円前後が目安です。
板橋区の助成制度
女性の定期接種およびキャッチアップ接種は板橋区の制度に対応しています。
詳細や対象年齢については、板橋区の公式ホームページをご確認いただくか、当院までお問い合わせください。


前野町つばめクリニックでの子宮頸がんワクチン接種について

前野町つばめクリニックでは、女性向けのシルガード9と男性向けのガーダシルの接種を行っています。
いずれも完全予約制のため、Webまたはお電話での事前予約をお願いいたします。
接種前には医師が問診を行い、体調や既往歴、接種歴を確認した上で安全に接種を進めます。
3回の接種スケジュール(0・2・6か月)をしっかり管理し、接種完了までサポートいたします。
初めてHPVワクチンを検討される方や、板橋区の助成制度の対象年齢に該当するか不安な方もお気軽にご相談ください。


子宮頸がんワクチンのよくあるご質問

Q. 男性もHPVワクチンを接種したほうがいいですか?
A. はい。HPVは男女問わず感染し、肛門がんや咽頭がん、尖圭コンジローマなどの原因となります。男性の接種は、自身の健康を守ると同時に、パートナーへの感染予防にもつながります。
Q. シルガード9とガーダシルの違いは何ですか?
A. シルガード9は9種類のHPV型に対応し、子宮頸がんの原因となるHPV型の約90%を予防します。ガーダシルは4種類のHPV型に対応し、特に尖圭コンジローマの予防に効果があります。
Q. キャッチアップ接種はいつまで可能ですか?
A. 平成9年度〜平成19年度生まれの女性を対象としたキャッチアップ接種は、令和7年3月31日をもって終了しています。ただし、令和4年4月1日から令和7年3月31日までの間に1回以上接種を受けた方は、残りの接種回数の接種期限が令和8年3月31日まで延長されます。
Q. 妊娠中や授乳中でも接種できますか?
A. 妊娠中は接種できません。授乳中の接種は可能とされていますが、体調や状況によって医師と相談の上で判断します。
Q. ワクチンの種類を途中で変えて接種することはできますか?
A. 異なるワクチンを組み合わせることは推奨されていません。初回に使用したワクチンと同じ種類で3回接種を完了することが重要です。


まとめ|HPVワクチンで将来のリスクを減らしましょう

子宮頸がんは、HPV感染によって引き起こされるがんであり、ワクチン接種で予防できる数少ないがんのひとつです。
シルガード9は子宮頸がんの原因となるHPV型の約90%を予防でき、ガーダシルは男性の尖圭コンジローマやHPV関連がんのリスクを減らす効果があります。
前野町つばめクリニックでのHPVワクチン接種
・女性はシルガード9、男性はガーダシルを使用
・板橋区の定期接種に対応
・完全予約制(Web・電話)でスケジュール管理もサポート
「接種するタイミングがわからない」「助成制度の対象か確認したい」など、不安や疑問がある方も、まずはお気軽に当院へご相談ください。
HPVワクチンは、ご自身と大切な人を守るための一歩です。 接種を検討している方は、ぜひ早めにご相談ください。


前野町つばめクリニック

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