
MRワクチンは、麻疹(Measles)と風疹(Rubella)という2つの感染症を同時に予防できる混合ワクチンです。
1回の接種で両方のウイルスに対する免疫をつけられるため、国の定期予防接種にも指定されており、成人の方にも接種が推奨されています。
麻疹は高熱や発疹、強い倦怠感を伴うウイルス感染症で、肺炎や脳炎など重い合併症を引き起こすこともあります。
風疹も発熱・発疹・リンパの腫れなどを特徴とする感染症で、妊娠初期の女性が感染した場合には、赤ちゃんに先天性風疹症候群など深刻な影響を及ぼすリスクが知られています。
こうしたリスクから身を守るため、そして社会全体の感染拡大を防ぐためにも、MRワクチンの接種は非常に重要です。
本記事では、MRワクチンの接種対象や時期、効果、副反応、そして前野町つばめクリニックでの接種方法まで詳しく解説します。
当院では、今症状がある方はもちろん、この先の不安や、過ごし方に迷う方も、当院でゆっくりと話して、少しでも安心を得ていただけるよう気軽になんでも相談していただける雰囲気づくりを心がけております。
【板橋区】前野町つばめクリニック院長


MRワクチンとは?

MRワクチンとは、「麻疹(Measles)」と「風疹(Rubella)」の頭文字を取った混合ワクチンで、1回の接種で2つの感染症を同時に予防できる予防接種です。
それぞれ単独のワクチン(麻疹ワクチン・風疹ワクチン)を別々に接種するよりも、接種回数が少なくて済み、副反応も分けて受ける場合と比べて一度で完結する点が大きなメリットです。
また、複数回に分けて接種することによる接種忘れのリスクも防げるため、予防接種の効果を確実に得るという点でもMRワクチンは非常に優れています。
MRワクチンは「生ワクチン」と呼ばれるタイプで、弱毒化されたウイルスを使用することで、自然感染と同じように体内で免疫を獲得することができます。
この免疫は長期間持続し、麻疹・風疹ともに重症化や合併症のリスクを大きく減らすことができます。


MRワクチンの接種対象と接種時期

MRワクチンは、成人の方を対象に任意接種として行われています。
以下のようなケースでは接種が推奨されています。
・妊娠を希望している女性で、風疹の抗体が十分でない場合
・麻疹や風疹の流行地域への渡航前
・過去の予防接種歴が不明な成人(特に昭和37年4月2日〜昭和54年4月1日生まれの男性など)
また、風疹の抗体検査や、風疹第5期定期接種(対象年齢:昭和37年4月2日〜昭和54年4月1日生まれの男性)など、年齢や性別によって行政の助成制度が利用できることもあります。
詳しくは、『板橋区の風疹対策ページ』 もご確認ください。
接種対象についてご不安な方は、お気軽に当院までご相談ください。
※当院では小児の定期接種(1歳・年長児)は行っておりません。成人の方のみ対象となります。


MRワクチンの効果と副反応(副作用)

MRワクチンは、麻疹(はしか)と風疹(ふうしん)の2つの感染症を1回の接種で予防できる混合ワクチンです。
ワクチンの効果
・麻疹(はしか):非常に感染力が強く、発熱や発疹、肺炎や脳炎などを引き起こすことがあります。MRワクチンを2回接種することで、約97〜99%の確率で予防が可能です。
・風疹(ふうしん):軽い発疹や発熱を伴うウイルス感染症で、大人がかかると重症化することもあり、特に妊娠初期の妊婦が感染すると、胎児に先天性風疹症候群(CRS)を引き起こすリスクがあります。ワクチンによる予防が非常に重要です。
副反応(副作用)について
MRワクチンは、長年にわたって使用されている信頼性の高いワクチンです。副反応の多くは軽度で、一時的なものがほとんどです。
・発熱(37.5℃〜38.5℃程度):接種後5〜14日後に見られることがありますが、通常は数日で自然に治まります。
・発疹:一部の方に、軽い発疹が出ることがあります。
・接種部位の腫れ・赤み:打った部分に一時的な腫れや痛みを感じることがあります。
まれに、発熱に伴うけいれんやアレルギー反応が起こることも報告されていますが、極めて稀であり、重篤な副反応はごく一部に限られています。
ワクチン接種後の注意点については、当日医師が丁寧にご説明いたしますので、安心してご来院ください。


MRワクチンの接種を受ける際の注意点と当院での対応

MRワクチンの接種にあたっては、いくつかの注意点があります。
たとえば、当日に発熱や風邪症状がある場合や、過去の予防接種でアナフィラキシーなどの強いアレルギー反応を起こしたことがある場合は、医師の判断のもとで接種の可否を検討いたします。
また、妊娠中の方は接種を受けられませんので、妊娠の可能性がある方も含め、事前にご相談いただくことが大切です。
前野町つばめクリニックでは、接種前の問診・診察を丁寧に行い、体調や接種歴をしっかり確認したうえで、安心してワクチンを受けていただける体制を整えています。
接種後も院内で経過観察を行い、万が一の副反応にも迅速に対応できるよう備えています。
当院でのMRワクチン接種は、以下のような対応を行っています。
前野町つばめクリニックでのMRワクチン接種
・板橋区の風疹抗体検査・第5期定期接種(昭和37年4月2日〜昭和54年4月1日生まれの男性対象)に対応
・公費対象外の方への任意接種(自費)にも対応可能
・抗体検査や接種歴の確認にも対応
ご予約はWeb予約ページ、またはお電話にて受付
麻疹・風疹は、特に妊婦にとって重大な合併症を招くリスクのある疾患です。
MRワクチンによる予防は、ご自身とご家族、そして周囲の方を守ることにつながります。
予防接種について不安な点やご不明な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
前野町つばめクリニックは、地域の皆さまの健康を守るため、信頼できる予防医療を提供しています。


MRワクチン接種のよくあるご質問

Q. MRワクチンは何回接種すればよいですか?
A. 成人の方は、過去の接種歴や抗体の有無によって必要回数が異なります。接種歴が不明な場合や抗体が不足している場合は、1回または2回の接種をおすすめします。抗体検査を行ったうえで最適な接種回数を判断することも可能です。
Q. 過去に麻疹や風疹にかかったことがある場合でも、MRワクチンを接種しても大丈夫ですか?
A. はい、問題ありません。記録が不明確な場合や抗体が不十分な場合には、再接種を推奨することがあります。重複接種しても安全性に問題はありません。
Q. 妊娠中や妊娠を希望している場合、MRワクチンは接種できますか?
A. 妊娠中は接種できません。接種後は2か月間の避妊が推奨されます。妊娠を予定している方は、計画的な接種をおすすめします。
Q. 副反応(副作用)はありますか?
A. 発熱や軽い発疹、接種部位の赤みや腫れなどがみられることがありますが、多くは一時的で自然に改善します。重い副反応はまれです。
Q. 大人でもMRワクチンを接種できますか?
A. はい、当院では成人の方のみを対象にMRワクチン接種を行っています。小児の定期接種は当院では実施していません。


まとめ|麻疹・風疹の流行に備え、MRワクチン接種を検討しましょう

麻疹・風疹はいずれも感染力が強く、大人がかかると重症化することや、妊娠中の感染で胎児に深刻な影響を与えることもあります。
そのため、妊娠を希望している方、過去の接種歴が不明な方、風疹抗体が十分でない方にとって、MRワクチン接種はとても重要です。
前野町つばめクリニックでは、成人の方を対象にMRワクチン接種を行っており、板橋区の助成制度(風疹第5期定期接種・抗体検査)にも対応しています。
任意接種をご希望の方も安心してご相談ください。
MRワクチンによる予防は、自分自身だけでなく、ご家族や周囲の方々を守ることにもつながります。
接種についてご不安やご不明な点があれば、どうぞお気軽に当院までお問い合わせください。


前野町つばめクリニック

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